認証ガイド
Bright Data の 2 つの認証方式(API Access / Native Access)と権限モデル、運用のベストプラクティスを日本語で解説。
Bright Data の全プロダクトは、用途に応じて API Access(Bearer トークン) と Native Access(プロキシ認証) の 2 系統で認証します。どちらを使っても課金レートは同じで、選択はユースケースに応じて行います。
認証方式の全体像

| 認証方式 | 代表接続先 | 認証フォーマット | 主用途 |
|---|---|---|---|
| API Access | https://api.brightdata.com/request | Authorization: Bearer <API_KEY> | API 統合、自動化、CI ジョブ、データパイプライン |
| Native Access | brd.superproxy.io:33335 | brd-customer-<ACCOUNT_ID>-zone-<PROXY_NAME>:<PROXY_PASSWORD> | 既存クローラ、ブラウザ、プロキシ対応ツール |
- 両方式とも同一レートで課金されます。料金は利用プロダクトのプランに依存します。
- 組織によっては 両方併用(API は SERP/Unlocker、Native は既存ブラウザ)も一般的な選択です。
API Access(Bearer トークン)
Bright Data API(Unlocker / SERP / Browser / Crawl / Scrapers / Discover / Deep Lookup / MCP など)に最も広く使える方式です。JSON レスポンスを素直に扱えるため、ETL やアプリケーションに直結しやすいのが特徴です。
最小リクエスト
curl -X POST https://api.brightdata.com/request \
-H "Authorization: Bearer $BRIGHTDATA_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"zone": "web_unlocker1",
"url": "https://example.com",
"format": "raw"
}'$BRIGHTDATA_API_KEYは.envなど環境変数で保管し、ソースコードに直書きしないこと。zoneは Native Access のPROXY_NAMEと同じ値を指定します。API 側でも Native 側でも同じゾーンを指す設計になっています。
API キーの発行と運用
- アカウント作成時にデフォルト API キーが 1 本発行されます。追加キーは Account settings から作成します。
- API キーは生成直後に一度だけ平文表示されます。安全な場所に保管してください(シークレットマネージャ推奨)。
Refreshを実行すると新キーが生成され、旧キーは即時無効化されます。段階的な入れ替えはできないため、切替直前に発行するか、複数キーを用意して順次切替します。- API キー作成は管理者アカウントのみ可能です。
権限モデル(PermissionLevel)
最小権限の原則に従い、用途別にキーを分けて発行します。

| 権限 | Billing / Financial | プロダクト設定 | Proxy / API 利用 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
ADMIN | ○ | ○ | ○ | 管理者。金庫管理、通常運用では使わない |
FINANCE | ○ | × | × | 経理・請求確認のみ |
OPS | × | ○ | ○ | 運用・ゾーン設定管理 |
LIMIT | × | △ | ○ | Proxy パスワード・IP allow/deny のみ |
USER | × | × | ○ | 日常の API 利用(アプリ・バッチ) |
ADMIN権限キーは作成後に平文で再表示できません。パスワード同等の機密として扱います。- 実運用ジョブ(ETL、バッチ、Lambda など)には
USERまたはOPSを割り当て、ADMINは人間の操作のみに限定します。
有効期限とローテーション
- API キーには有効期限を設定できます。期限超過のキーはリクエストが拒否されます。
Unlimited(無期限)も選択できますが、明示的な期限設定が推奨です。- 推奨ローテーション: 90 日。失効時は
Refreshで即時切替、もしくは新規キー発行 → 旧キー削除。
Native Access(プロキシ認証)
既存のクローラ、ブラウザ、スクリプトが host:port + username:password のプロキシ設定を前提にしている場合は、Native Access が最短です。実装変更を最小限に抑えられます。
対応プロダクト
- Datacenter / ISP / Residential / Mobile Proxy(全プロキシネットワーク)
- Web Unlocker
- Scraping Browser
接続文字列の仕様
Host: brd.superproxy.io
Port: 33335
Username: brd-customer-<ACCOUNT_ID>-zone-<PRODUCT_NAME>
Password: <PROXY_PASSWORD>
- 大文字小文字を区別します(case sensitive)。
- スペースを含めない 1 つの連続文字列です。
-がサブ要素の区切り、:が username と password の区切りです。
| 識別子 | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
ACCOUNT_ID | hl_ で始まる顧客固有 ID | アカウント単位で固定 |
PRODUCT_NAME | ゾーン作成時の命名(= PROXY_NAME) | 作成後は変更不可 |
PROXY_PASSWORD | Access Details に表示 | 再生成可能(即時反映) |
curl での最小確認
curl --proxy brd.superproxy.io:33335 \
--proxy-user "brd-customer-$ACCOUNT_ID-zone-$PRODUCT_NAME:$PROXY_PASSWORD" \
-k https://geo.brdtest.com/welcome.txtSSL 証明書の注意
- API Access: 原則不要です。
- Native Access: Residential network と Web Unlocker を KYC なしで利用する場合、Bright Data の CA 証明書を信頼する必要があります(
curl -kや証明書インストールで対応)。
どちらを使うかの判断フロー
以下のいずれかに該当するなら API Access を優先:
- バッチ処理 / API 統合 / CI ジョブ / データパイプラインが主目的
- レスポンスを JSON で扱いたい
- Unlocker API / SERP / Browser / Crawl / Scrapers / Functions / Marketplace を中心に使う
以下のいずれかに該当するなら Native Access を優先:
- 既存ツールが
--proxy/--proxy-user前提のプロキシ設定を持つ - ブラウザ(Playwright / Selenium / Puppeteer)やクローラを直接プロキシ経由で動かす
- 出力が HTML 中心で、後段で独自パーサにかける
大規模運用では API と Native を併用し、ワークロードごとに最適な方式を使い分けるパターンが一般的です。
セキュリティ運用の 5 原則
- 最小権限: 日常の API 呼び出しには
USER/OPSを使い、ADMINは金庫管理。 - 期限必須: すべてのキーに明示的な有効期限を設定し、90 日程度でローテーション。
- 職務分離: 経理は
FINANCE、運用はOPS、開発者はUSER。1 本のキーを共有しない。 - シークレット管理: ソース直書き禁止。環境変数 / シークレットマネージャ(Vault, AWS Secrets Manager, GCP Secret Manager 等)に保管。
- Native 管理:
ACCOUNT_ID/PRODUCT_NAME/PROXY_PASSWORDの命名・保管・再生成手順を Runbook 化。
ユースケース別の推奨構成
社内データ収集 API 基盤
- 認証: API Access
- 理由: Bearer 認証で統一、JSON を ETL に直結できる
- 運用: ジョブには
USER/OPSキー、90 日ローテ、失効時は Refresh で即時切替
既存クローラの最短リフト
- 認証: Native Access
- 理由:
--proxy/--proxy-user設定をそのまま流用でき、実装変更コスト最小 - 運用: プロダクト単位で
PRODUCT_NAMEを分離、パスワード定期更新
厳格な権限分離を伴う大規模運用
- 認証: API Access + Native 併用
- 理由: 職務・接続形態の双方で分離設計が可能
- 運用:
ADMINは金庫、FINANCE/OPS/USERを職務分離で発行、全キーに期限設定
セルフチェックリスト
- どの認証方式を採用するか決めたか(API / Native / 併用)
- 権限レベルが最小権限になっているか
- 有効期限とローテーション方針が定義されているか
-
ADMINキーの保管方法が決まっているか - Native 利用時、
ACCOUNT_ID/PRODUCT_NAME/PROXY_PASSWORDの管理手順があるか - (該当時)SSL 証明書要件を確認したか